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傷跡修正
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傷跡修正
線状瘢痕
リストカットや面状瘢痕-
- このような人におすすめです
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- ケガや手術のあとの傷跡が気になる
- 傷が盛り上がっている
- リストカットや根性焼きの傷跡を消したい
- 概要
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われわれ形成外科医にとって、傷跡をきれいにしたいという患者さんは、日常診療でよく出会っておりますが、まだまだ今の医学ではすっきり完全になくなるというわけにはいかず、いろいろと工夫の余地がある分野だと思います。とはいえ、昔と比べると少しずつきれいにする方法というのは発展してきており、患者さんの選択肢も増えてきています。
具体的な傷跡の治療は傷跡の成熟度や形によって変わってきますので、傷跡の成熟度からお話しします。1.成熟度
傷跡は成熟具合で分けると①未成熟瘢痕(はんこん)②成熟瘢痕に分かれます。①未成熟瘢痕
傷跡としてまだ完成していない状態の傷跡で管理次第でよくなったり色がかわったりします。まだ赤みがある、硬い、盛り上がっているような傷跡を指します。このような未成熟瘢痕にはステロイドの注射や張り薬、塗り薬などが効果があります。まずはこのような治療を試して効果がなければ、切ったり縫ったりといった外科的な治療を行います。ケロイドといった傷跡が異常にもりあがる疾患の場合は外科的な治療に電子線照射を併用することがあります。②成熟瘢痕
傷跡として完成してしまった傷跡を指します。こうなると注射や張り薬、塗り薬は効果なく、きれいにするにはレーザーや外科的な治療が必要です。
このように原則的には未成熟瘢痕はステロイドの塗り薬、張り薬や注射などの治療から、成熟瘢痕の場合は外科的な治療からスタートすることになります。2.傷跡の形と外科的治療
では外科的な治療にどんなものがあるかということですが、まず傷跡の形によって治療法は変わってきます。
一本の線でかけるような①線状瘢痕ものとやけどの痕のような②面状瘢痕があります(複数のリストカット痕が密集してあるような場合もここでは面状とみなします)。①線状瘢痕
線状瘢痕は直線ですので、幅が広い場合そのまま切り取り、単純に縫い寄せる単純切除という方法があります。それから皺に直行するような場合やそのまま縫うとテンションがかかる場合はジグザグに縫うW形成、三角形の皮弁を入れ替えたりするZ形成という方法で縫います。②面状瘢痕
単順に縫い寄せられる場合は縫い寄せます。ただしそうでない場合も多いです。基本的には刺青除去と同じような考え方になります。リストカット痕の場合は戻し植皮®という方法が増えます。a. 単純切除またはW形成、Z形成
線状瘢痕と同じように単純に切って縫い寄せたり、場合によってW形成やZ形成を行います。
メリット
削皮や植皮と比べると傷跡の面積が小さい(線状の傷跡となる)
デメリット
面積の広い傷跡には複数回の施術が必要
面積がさらに広い場合は複数回の施術でも取りきれない
傷跡が盛り上がったり幅広の線になる場合があるb.削皮
CO2レーザーやメス、皮膚を剥ぎ取る機械などによって傷跡を削り取る方法です。削った後は自然に皮膚が再生してくるのを待ちます。
メリット
植皮と比べると術後の制限が少ない
他の場所に傷がつかない
デメリット
傷跡が綺麗になるわけではない
皮膚が張るまで時間がかかる
傷跡が盛り上がりやすく、ケロイド状になる場合があるc.植皮
bの削皮にて刺青を削り取った後に体の他の部分から皮膚をもってきて移植する方法です。
メリット
削皮だけの方法と比べると傷は早く治り、傷跡も盛り上がりにくい
色や質感は異なるが平坦で綺麗な皮膚に置き換わる
広い範囲の傷跡でも対応できる
デメリット
術後1-2週間患部の安静が必要
皮膚をとる場所に新たな傷がつく
移植した皮膚が生着しないことがあるd. 戻し植皮®
戻し植皮はきずときずあとのクリニック による商標登録された手術名称です。リストカット痕の皮膚を剥ぎ取って、その傷跡がついた皮膚を90度回転して貼り直すという術式です。リストカット痕の方向が変わるのでリストカットには見えなくなるという原理です。
メリット
削皮だけの方法と比べると傷は早く治り、傷跡も盛り上がりにくい
他の場所に傷がつかない
デメリット
方向の変わった傷がうっすら見える
術後1~2週間患部の安静が必要
移植した皮膚が生着しないことがある - リスク・合併症
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痛み、内出血(皮下出血)、腫れ、浮腫み、傷跡
まれな合併症は感染、血種、傷が開く、ケロイド、移植した皮膚が生着しない、などです。 - 料金
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ステロイドの塗り薬、張り薬、注射、肥厚性瘢痕やケロイドといった未成熟瘢痕の治療は多くの場合保険適用となります。成熟瘢痕でも、自傷行為でなく、見た目以外の問題があれば(関節の動きが制限されるなど)保険適用になります。
線状瘢痕
単純切除またはW形成、Z形成
2cmまで 110,000円
以後1cmごと 22,000円リストカットや面状瘢痕
単純切除またはW形成、Z形成
初回
切手大 110,000円
ハガキ半分まで 220,000円
ハガキ大 385,000円2回目〜
切手大 55,000円
ハガキ半分まで 110,000円
ハガキ大 192,500円植皮術
別部位からの植皮
切手大 165,000円
ハガキ半分まで 220,000円
ハガキ大 385,000円戻し植皮®
切手大 220,000円
ハガキ半分まで 330,000円
ハガキ大 440,000円*戻し植皮はきずときずあとのクリニック による商標登録された手術名称です。
傷跡部分の皮膚をとって90度回転させて戻すことでリストカットに見えない傷にするという手術です。削皮
初回
切手大 110,000円
ハガキ半分まで 165,000円
ハガキ大 275,000円2回目〜
切手大 55,000円
ハガキ半分まで 82,500円
ハガキ大 137,500円他に血液検査代 11,000円、
静脈麻酔代 77,000円がかかりますが、その他かかる費用はありません。
Instagramで症例写真の紹介をしています。
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